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能楽師・武田宗典の舞台活動・観劇活動を中心にした日記的四方山話


by munenorin

大妻女子高校演能会

今日は国立能楽堂で、大妻女子高校の生徒さん達にお見せする演能の会でした。

これは大妻女子高校から(社)能楽協会に申し込みがあり、それを若手の能楽師中心に依頼をかけて実現したものです。このような能楽協会から依頼されての催しというのは、多いようで意外と少ないのですが、今後は世間一般の方達にこの能楽協会の存在を広く認知していただき、いろいろな意味での窓口になっていって欲しいと思っています。

さて今日の演目は、狂言は『柿山伏』で能は『羽衣』。初心者向き定番の2演目でした。

さて、その学生さん達なのですが、今日はほぼ満員で総数はおそらく500人近く。開演前などは、如何にも女子高といった感じの賑やかな話し声が聞こえてきます。
ところが開演5分前の放送が流れるや、場内は水を打ったように「シーン」。さらに開演してまず最初、解説で従兄弟の文志が出て行って、客席に向かって「こんにちは」と言うと、元気な声で「こんにちはーっ!」の大合唱。そんな調子で狂言も能も、とても素直に集中して観てくれていました。
パッと客席を見た感じでも、とても真面目そうで純粋な目をした学生さんばかり。きっと先生方や親御さんがしっかり教育されているから、生徒さん達も真っ直ぐに前を向いていることが出来るのでしょう。

日本の将来が少し楽しみになってきました。また我々能楽師もそれにしっかりと応えていかなくてはなりませんね。
by munenorin | 2008-10-31 00:32