能楽師・武田宗典の舞台活動・観劇活動を中心にした日記的四方山話


by munenorin

真夏の演能

今日はまた暑さがぶり返しましたね!
にも関わらず、今日は真昼間に40分以上も外を歩き回ってしまいましたよ042.gif汗ダクダクダク032.gif
細身なのであまりそうは見えないようなのですが、実はものすごい汗っかきです。だからこの時期は熱中症にならないように水分をいっぱい摂ります004.gif

水飲む→汗かく→水飲む→汗・・・の循環になります。あまり気持ちのよい話ではありませんが・・・だからこの時期に能で装束を着けて舞うというのは大変なことです(これは自分に限った話ではありませんが)。

今はクーラーの普及で真夏の演能会も珍しくはなくなりましたが、以前は能楽師は真夏には能を舞わなかったのです。能面・装束が湿気で傷むという理由で・・・
昨日も熱海でMOA薪能と、最近は薪能の流行で屋外の催しが多いのですが、この時期は本来ならば屋外での演能は避けたいところです。しかし能楽の普及・伝承のため、今はあまりなりふり構っていられないというのが実情なのかもしれません。


以前はこの時期は『袴能』というスタイルが多かったようです。能面等は着けず、白麻などの薄手の紋付袴姿で能一曲を上演するスタイルです。私も2,3回体験したことがありますが、見た目にも涼しく、なかなかの風情があります。ただし、装束や能面が役者を助けてくれないので、舞手にはそれなりの力量が必要です。

あくまで私個人の見解ですが、近年は温暖化で暑さも厳しくなっていますし、このような袴能や、謡サロンなどのワークショップ講座のような催しで、皆さんに能に親しんでいただくのが最良の手段なのではないかと思います。
能の演目にも本来はそれぞれ上演季節があるように(これについてはまたいずれ)、能の上演方法にも季節感があるほうが良いですよね。それが結局のところ一年を通じて能に親しんでいただくというスタイルを築き上げることにも繋がるのではないでしょうか006.gif
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by munenorin | 2008-08-02 23:15 | 能楽日記