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能楽師・武田宗典の舞台活動・観劇活動を中心にした日記的四方山話


by munenorin

中国鉄道大紀行

去年の春と秋にNHKハイビジョンを中心に放送された、『関口知宏の中国鉄道大紀行』の決定版が、先週と今週の平日の午前9時から11時に再放送されています001.gif先週と今週は午前中は奇跡的に何も予定が無い日が多いので、毎日これを楽しみに見ています004.gif

この『中国鉄道~』は、中国チベット自治区の『ラサ』を出発点に、新疆ウイグル自治区でシルクロードの町『カシュガル』まで、中国大陸の南を北をうねうねとくまなく回りながら、一筆書きで描ける最長片道ルート36000㌔を駆け抜ける鉄道の旅番組です。
といっても「世界の車窓から」のような鉄道車窓風景を中心とした番組というわけではなく、メインである関口さんが細かく途中下車してあっちへふらふら、こっちへふらふらとしながら、各地域の名所旧跡を見たり、都市部から農村まで、老若男女あらゆる人達と触れ合いながら、中国の市井の人々の生活をしっかりととらえていく番組です。番組の中心をなす関口さんの適度に力の抜けたキャラクターも番組とよく合い、また彼自身の成長物語のような造りにもなっています。

BS放送ですし、あまりメジャーな番組ではないので知っている人は少ないと思っていたのですが、結構コアなファンがいたんです。去年は平日に毎日10分ほどの日めくり版、毎週日曜日に中国の各駅からそれをまとめた生中継版が放送されていましたが、すべて見ているという人もいたくらいでした。

自分は旅行が好きなこともあり、旅番組はかなりいろいろなものを網羅しながら見ています。他ではやはり同じくNHKハイビジョンの『世界ふれあい街歩き』やBSフジの『欧州鉄道の旅』、BS日テレの『トラベリックス』なども好きです(なぜか旅番組はBS放送が多くて面白いです。というか地上波の番組はあまり見ません)。しかし中でもこの『中国鉄道~』は自分にとって別格に面白く、ほぼ欠かさず見ていた大好きな番組でした。

もともと中学生くらいからNHK教育の『漢詩紀行』を見るなど、中国の歴史文化全般に興味が強くあったのですが、6年前に初めて仕事で北京へ行って以来その熱が再燃し、その後、上海・杭州・桂林、去年には再び舞台で北京と、結構各地を巡ってきました。この番組を見ると良くわかると思うのですが、中国人というのは意外と人懐っこくて、それにびっくりするくらい親切なんです。自分も中国では対人関係で嫌な思いをしたことがまったくありません(逆に欧米のほうがそういう思いをすることがありました)。確かに若干デリカシーに欠ける国民性というのはありますが、それを補うくらいの温かさを感じます。中国というと、最近はどうしても政治的・経済的な事情が絡み、私達日本人にとってはなかなか良い印象の持てない国になってしまっています。しかし一人一人と接してみるとそのようなことはほとんど無いのです。『旅人に温かい国』というのが私にとっての中国人の印象です043.gif

またこの番組を見ると、中国には私達の知らないような名前の100万人を超える中都市というのが、本当に無数に存在するというのが良くわかります(何せ人口13億人ですからね070.gif)。そしてそのすべてに地域ならではの特色があり、見どころがあるのだということもこの番組を通して良くわかりました。

最近はなかなか時間が取れなくて旅行も儘なりませんが、来年辺りにはまた中国に旅してみようと思っています。現在は大学時代の友人と、『中国鉄道~』的には春の旅の終点で秋の旅の出発点である、悠久の古都・西安行きを企画中ですが、果たして・・・?
by munenorin | 2008-07-08 13:22 | オフ、ふっ、ふ。