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能楽師・武田宗典の舞台活動・観劇活動を中心にした日記的四方山話


by munenorin

やはり嬉しいものなんです

まずは今週、同門会や研究会などで昼夜掛け持ちの続く、復帰直後にしてはかなりハードな一週間ではありましたが、何とか乗り切ることが出来ました。座る時間が長くなったり幾度も続いたりすれば、もちろん膝に負担はかかりますし疲れが溜まったようにはなりますが、そこからの回復も随分早くなってきたように思います。とにかく今月中にある程度の目処がつけばと、治療と仕事を両立させながら日々過ごしています。

仕事に復帰してからは、ほぼ休み無く稽古や舞台が続いている状態ですが、これは本当に有り難いことだな、とつくづく思います。こんなことをブログに書くのもどうかとは思いますが、休養していた3週間は舞台も稽古もお休みしていたのでもちろん完全に無収入になります。さらに治療に毎日通うということでかかる出費もそれなりの額になってしまいます。今は独身ですからそれほど大きな問題ではありませんが、もしこれが家庭を持つようになったら、或いは休養の期間がもっと長くなってしまったらと考えると、本当に身体は大切だとつくづく思わずにはいられませんでした。
そして今回気付いたのは、自分は舞台に出ること、楽屋にいることが好き・・・というか、あるリズムの中で絶対に必要なものなのだ、ということです。うまく説明できませんが、生活のメリハリとして、自分にとって仕事が絶対に欠かせないのです。これは自分が必要とされている環境に身を置きたいという気持ちの表れなのでしょうね。
また本当に有り難いことに、楽屋で多くの先輩や仲間たちが私に励ましの言葉を掛けて下さいますし、労わって下さいます。だからこそまた前向きに捉えて日々過ごして行きたいと思うようにもなれるのです。

この感謝と喜びの気持ちをずっと忘れないようにして、身体の続く限り舞台を続けていくことが出来たら良いな、と心から思います。
by munenorin | 2010-03-20 22:50 | 能楽日記