能楽師・武田宗典の舞台活動・観劇活動を中心にした日記的四方山話


by munenorin

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頭が動く

昨日、幼稚園から高校までの同級生の紹介で、ある有名なマーケティングコンサルタントの社長にお会いしてきました。

面会の時間はきっかり一時間。しかし出して頂いたお茶をお互い飲む間もない程、みっちりとお話させて頂きました。

今後の自分の活動の方向性や、お客様の視点に立った能楽の新しい提供の仕方など、様々なヒントを提示して頂いた大変貴重な機会でした。またそれは同時に、今まで自分が向かっていた方向が間違っていなかったことを確認する作業にもなりました。同級生も、私の方向性とその社長さんの方向性が同じベクトルを向いていると直感的に感じて、今回このような機会を作ってくれたようです。
別れ際にその社長さんが、ご自身の著作を二冊気前良くプレゼントして下さいました。今それを読んでいますが、またさらにいろいろな刺激を受けています。

昨日から頭がクルクルと動きっ放しです。あとはその湧き出たアイデアをどう整理して今後に活かしていくか‥。全ては自分次第です。
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by munenorin | 2010-04-23 17:40

本当の復帰戦

昨日は花影会。『国栖』の天女の役を頂いていました。

2月の七拾七年会以来、久しぶりに装束を着けて舞台に上がりました。つまりは怪我をして以来、初めて装束を着けて舞台に上がったことになります。少し緊張しました。そのせいか若干気合が入りすぎた部分もありましたが、まずまず何とか無事に舞台を終えることが出来ました。

『国栖』の天女は謡が無くて、舞を舞うだけの役なのですが、『楽(がく)』というお囃子に合わせての舞があり、これがなかなか足拍子の多い舞なのです。トントンとリズミカルに踏むものなので、装束を着けて舞った時に果たしてどれくらい膝に負担がかかるかと思いましたが、それによる影響はほぼ皆無だったようです。

ただ今回舞ってみて思ったのは、怪我をする前に舞台に上がっていたときでも、それなりに膝に負担が掛かっていたのだな、ということです。今回怪我をしたことではじめて膝を強く意識しながら舞いましたが、今まではそのことに無意識で気が付いていなかっただけなのです。

因みに明後日は研究会で『鞍馬天狗』の仕舞を舞います。これも豪快さが身上のなかなか激しい舞ですが、自分の身体としっかり対話しながら、大切に舞台を勤めたいと思います。
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by munenorin | 2010-04-19 23:44 | 能楽日記

Passage

今日から行橋です。

サロン後ホテルにチェックインして、いくつかあった仕事を片付けて、少し前からビールを飲みながらテレビを見ています。結構幸せです(笑)。

観ていたのはNHKの『世界ふれあい街歩き』。私が最も好きなテレビ番組です。今日特集した街はパリ・オペラ座界隈でした。特にパリのアーケード小径であるPassageを中心に番組が作られていました。
Passageは19世紀に大流行したパリのアーケード型商店街で、最盛期には100以上の個性的なPassageがパリ市内に存在していたそうです。今見ると、整然とした美しさはありながらも懐かしい趣に溢れていて、どこか退廃的にも感じられる小径。また下町的な風情で、そこに住んでいる人たちが皆一様に『Passageは小さな村』と言っているのが印象的でした。バリのPassageや北京の胡同など、歴史と生活感が溶け込んだ街並みはとても魅力的に感じられます。

パリに行ったのは高校一年の時で、かれこれ17年前。もう人生の半分以上前になります。あの頃はまだまだ子供でした。今も子供っぽいところもありますが‥。
久しぶりにパリに行きたくなりました。
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by munenorin | 2010-04-09 23:25

観世会春の別会

昨日観世会春の別会にお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。

昨日の能は「仲光」「鸚鵡小町」「道成寺」でしたが、全ての作品が演者の想いでいっぱいに満たされた、素晴らしい舞台だったと思います。特に父が充実した鸚鵡小町を勤めたことと、親しい先輩の角幸二郎さんが披きの道成寺を無事勤められたことが、自分のことのように嬉しかったです。そう遠くない将来に自分も道成寺を披くことを考えると、昨日の舞台はぜひ参考にしなければならないと思いました。


今週は観世会荒磯能がありますが、週末から来週頭にかけてはまた東京を離れます。少し暖かくなってきたので、気分はだいぶ楽になりました。
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by munenorin | 2010-04-05 20:25

雲の林

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今日は東京は桜が満開でしたね。去年も登場した自宅近くの桜です。年々枝振りが大きくなっています。

先月末の大阪と行橋の謡サロンでは、季節に因んで「桜川」を特集しました。
そのワキの謡で、今回謡の稽古をした部分に『雲の林』という言葉が出てきます。桜の樹に満開の桜が咲くと、まるで木の枝に薄桃色の雲が浮かんでいるように見えます。それを喩えた言葉ですが、なんとも美しい表現ですね。

実は2〜3日前から風邪で体調が今ひとつなのですが、この自宅近くの桜の樹の下で、文字通り雲を眺めるがごとくしばし眺めていたら、とても気持ちが楽になりました。日本人にとって、桜は特別な力がありますね。
明日は父の大きな舞台がありますが、せめて少しでも体調よく臨めるよう、これからしっかり休みます。
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by munenorin | 2010-04-03 23:04