能楽師・武田宗典の舞台活動・観劇活動を中心にした日記的四方山話


by munenorin

いざ道成寺へ!

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今回私が関西にやってきた理由、それは私が講師を勤めさせていただいている、丸の内朝大学能クラスの旅行会のためでした。

今年の春に主任講師を勤めさせていただいた折、生徒さん・先生の両方から、「どこかに旅行に行きたいですね」という話が出て、いろいろリサーチした結果、最もご希望の多かった紀州道成寺に行こうということになりました。そこで、せっかくの和歌山県の旅ならばと、宿泊を「ゆの里」にして、2日目は高野山を回るという、ちょっとスピリチュアルな旅行会を企画しました。また私個人にとっては、来年の道成寺の舞台に向けた参詣ということにもなります。お寺には事前にご祈祷の予約をお願い申し上げておきました。

新大阪駅に集合して、バスで現地へ。道成寺そばのレストラン「あんちん」で昼食を取り、道成寺へと向かいました。乱拍子の謂われとなっている長い石段を上がり、境内へ入ります。御本尊の千手観世音菩薩をはじめとした数々の御仏像を見せていただいてから、ご住職の絵巻物を使った「絵解き説法」を伺います。これが大変ユーモアに溢れてわかりやすく、また現代人にとっても示唆に富んでいて、素晴らしいものでした。ちなみに、現在絵解き説法を受けることが出来るのは、全国でここだけだそうです。
その後、本堂へと上げていただいてご祈祷を受けさせて頂きました。ご祈祷には旅行会参加の皆さんにもご参列頂きましたので、結果的に20名余りの皆さんに見届けて頂くという形となりました。
その後、いつもお世話になっている霊泉「ゆの里」へ。温泉に入った後は宴席です。「四海波」の大合唱で幕を開けた2時間半ほどの会、ゆの里自慢の豚しゃぶ(美味しい野菜付)に皆で舌鼓を打ちながら、終始和やかな雰囲気で進みました。
そして今朝から高野山…なのですが、私は夕方から東京で仕事があり、大変残念ながら旅行会はここまでとなりました。皆さんが楽しく旅を続けてくれていることを祈りつつ、現在帰路についているところです。

「道成寺参詣」は、披きの「道成寺」を控えている者にとっては大切な行事の一つです(絶対行わなければならないという訳ではないのですが)。私は以前より、1人で行くものだろうと漠然と考えていたのですが、こうして多くの皆さんに見届けていただけたことは、本当に幸せなことでした。これは自分にとって人生の大切な行事の一つですから、たぶんこの日を一生忘れることはないでしょう。そして、皆さんの目の前でご祈祷を受けたことで、より責任が増したように思い、気合いが入りました。また、道成寺のご住職がお話し下さった、「道成寺を勤めることは千手観世音菩薩様の手の一つ。それを無事演じることで、菩薩様の役割の一旦(皆を幸せにする)を担うのだ」という言葉がとても印象的でした。また明日からの稽古もしっかりと頑張りたいと思います。

そして何より、今回の旅行会(まだ終わってはいませんが)を多くの方が楽しんでくださっている様子が、自分にとってはとても嬉しいことでした。本当に幹事冥利につきます。同じく幹事を勤めて下さった、緑泉寺住職の青江さん、金春流の中村さんからは、次の旅行会の企画が早くも持ち上がってきています。道成寺公演が終わった来年辺りにでも、また実現できたら良いなあと思ったところで、ちょうど自宅に着きました。
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by munenorin | 2011-11-14 14:39